ニ ュ ー ス N E W S 世  界  観 W  O  R  L  D 宇 宙 レ ス ラ ー SPACE WRESTLERS ブ ロ グ B L O G 漫   画 C O M I C

 
※登場人物
 
第一議題「クイーンメイデン VS ナガレボシ」が終了し、静まり返ったB.Bドームで、惑星マカイゾのマッドサイエンティスト「Dr. 2ケッパナー(以降:Dr) 」が静かに口を開いた
Dr「今から、ここで宇宙レスラーランキング2位「マシンオニオン零式(ぜろしき)」の最新戦闘データ測定をしたい」
Dr「B.Bチョップよ、おまえがニューサンで飼っている「天空」あたりのデカイのを貸せ!」
B.Bチョップ「・・・この場で戦わせようというのか?」
会場がざわつき出す
Dr「零式が強くなっていればそのデータを全てのマシンオニオンに再インストールすることが可能だ。中央の警備に貸し出している個体もよりパワフルになるぞ。どうだB.Bよ?」
ドシッ!
その時、上空からリング上にメタリックレッドのマシンオニオンが降り立った
客席のオニオン「マシンオニオンって、ゼロシキ?ってやつが元になってたんだな・・」
客席のテッコ「そうみたいね!ランキング2位のヤツは零式だったのね!」
オニオン&ゲット「わぁ!テッコ!いつの間に!!」
客席のオニオン「おまえがテッコマ・・んぐ」
(後ろからゲット・リーがオニオンの口を押さえる)
客席のゲット「おかえり〜。トイレ混んでたみたいね〜(汗)」
客席のケイティ「ニャー!」
B.Bチョップの二つの頭の口角がかすかに持ち上がる
B.Bチョップ「・・・よかろう。だが「天空」も良いが・・同等の新しいのが先日入荷したんでな。」
B.Bチョップ「・・そっちの怪物にしよう」
ゴゴゴゴゴッ
闘技場の床の一部がゆっくりと競り上がり、巨大な立方体が出現した
「ギギギ・・ギギ・・ギギギ・・」
立方体の中からは生き物の鳴き声のような、不快な音が漏れだしている・・
ガンッ!ガンッ!ガンッ!
立方体の内側から叩きつけるような音!見る見るうちに立方体はその形を歪め、ついには一片が内側から完全に破壊された。歪な箱の中の暗闇に3つの目が光る
B.Bチョップ「バトルサミット第二議題 マシンオニオン零式 VS ジャンボォをはじめろ!」
 
歪んだ立方体の中から飛び出してきたのは、巨大な三つ目の怪物だった
ドボッ!
怪物はいきなりマシンオニオン零式(以降:零式)の首元に自らの右腕上腕をぶち込む(ラリアット)。バランスを崩し、思わず倒れ込む零式の腹の上に怪物が股がり左右の拳をブンブンと零式の顔面に叩き込んでいった
ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!
零式の金属製のマスクがベコベコに歪む
B.Bチョップ「・・どうだね?ジャンボォはなかなかのものだろう?・・フフン」
零式の頭を掴み無理矢理立たせるジャンボォ。すると零式の正面両脇から抱え込むように、自らの両腕を回し相手の腰部で合掌させると、そのまま後方へ思いっきり反り投げた!
ズガーン!
虹のようなアーチを描き、2メートルほど先の地面に落下する零式
客席のテッコ「見事なフロントスープレックス!!」
零式「・・・・」
ゆっくりと立ち上がる零式目掛け、全力疾走するジャンボォ!ジャンボォは躍動するように走りながら軽くステップを踏むと、空中で右膝を突き出した!
客席のテッコ「ジャンピングニー!」
ガゴォ!!
これもえげつない角度で零式の顔面を捉える。ジャンボォはまだまだ止まらない!!今度は背後から、零式の両脇の下に自らの両腕を差し入れ、さらに自分の上腕を上方向に曲げて零式の後頭部で両手を合掌させると、そのままブリッジするように後ろに倒れ込み、相手の脳天を地面に思いっきり叩きつけた!
ズガガーンッ!!
客席のオニオン「フルネルソンスープレックス!!」
更に、引きずりながら立たせた零式の左脇の下に自らの頭を差し込む形で斜め後ろから抱きつき、そのままジャンプして上空に持ち上げると、その体勢を維持したまま零式の頭が下になるように後ろ回りで反転させ垂直に落下した!!
ズガガガガガガーン!
客席のゲット「ヤバすぎるジャンピングバックドロップね!!(汗)」
三つ目の怪物ジャンボォが右腕を天高く突き上げて叫ぶ!
ジャンボォ「オオォォォォ!」
あまりの一方的な展開に観客は声を失う
B.Bチョップ「・・どうだね?ジャンボォはなかなかのものだろう?・・」



「ジャンボォ」とは・・・
B.Bチョップが一匹の怪物に贈った名前であり、本名ではない。そして怪物「ジャンボォ」はB.Bチョップと同じ超巨人族の生き残りである。しかし、亜種である彼はB.Bのようなスケイルシンドローム(超巨人族特有病)にはなることはない。B.Bチョップが偶然彼を発見したのはバーリトゥード系元恒星であり、今は無人と化した石の惑星「ビッグフレアー」であった
彼はそこで食料もなく一人息絶える寸前の状態で倒れていたのだ。なぜ彼がそこにいたのか、なぜ死にかけていたのかはその後も彼の口から語られることはなかったが、B.Bチョップはその事を全く気にしてはいなかった。B.Bチョップが気にしたただ一つの事は、彼が戦闘の天才である事実と、実は知能が高いという新事実だけであり、B.Bチョップは彼を怪物として育てることを決めたため、頭が悪いという設定にむりやり置き換えた。ジャンボォは平和を願う、ジャンボォは人を思いやる、ジャンボォは争いを嫌う、ジャンボォは誰も憎まない
だが、B.Bチョップが求めるジャンボォは何も考えず、暴れまわり、破壊し、勝利する天性の怪物なのだ。だから今日もジャンボォは演じる、演じ続けなければならない。なぜなら彼には過去の記憶がないからだ・・。怪物ジャンボォとして生きる他に道はない。だが、たとえいつか記憶が偶然戻る日がきたとしても、ジャンボォはB.Bチョップにそれを告げずに怪物を演じ続けるだろう。それが彼の性格なのだ・・。ジャンボォは誰よりもやさしい怪物なのだから・・・


ジャンボォのジャンピングバックドロップの衝撃で鉄板のリングに完全に逆さまに、頭が刺さった状態で動きを止めた零式。B.Bドーム内は静まり返っている
Dr. 2ケッパナー(以降:Dr ) 「零式よ。耐久性のデータは十分だ。次は攻撃態勢をとれ!」
零式「・・・・」
ガガガ・・
鉄板に刺さった自らの頭を抜こうとするも深く突き刺さり過ぎていて、上手く抜けない様子の零式・・
スポッ!
なんと次の瞬間、零式のマスクがすっぽ抜けて、床にマスクを残したまま素顔を晒してしまったのだ!!
だが、無機質なメタリックレッドのマスクの下には、また同じような赤いマスクをしている
唯一の違いといはえば口許がオープンなマスクである事。そしてそこからは、モジャモジャの髭が覗いていた・・
客席のゲット「・・明らかに」
客席のテッコ「・・機械じゃないわ」
客席のケイティ「ニャー!」
客席のオニオン「お・・親父か?・・まさか」
零式「・・・バレちゃった(汗)」
B.Bチョップ「・・説明してもらおうか、零式・・いいや、レッドオニオンよ。」
Dr「ぬはははは。ご覧の通り、マシンオニオン零式はレッドオニオンだ!だがな、それ以上説明はせんよ。」
Dr 「目的は変わらん!やれ!零式!」
B.Bチョップ「・・ジャンボォ。亡霊を再び墓場に送り返してやれ」
リング中央に向けてそれぞれ対角から全力疾走する零式とジャンボォ!
ガシィーン!
リング中央で二人の右肩と右肩が派手にクラッシュするも、どちらも一歩も退かず・・
バゴォ!
零式がジャンボォの顔面に右フック
ボゴォ!
ジャンボォが零式の顔面に右エルボー
バゴォ  ボゴォ  バゴォ  ボゴォ  バゴォ・・・
骨を砕くような重低音を響かせてフックとエルボーのラリーが永遠と続く!しびれを切らしたジャンボォが大振りの右エルボーを放った瞬間
ドガンッ!!!
物凄い衝撃音と共にジャンボォが3メートル後方まで吹っ飛んだ!
零式「カウンターのオニオンスライスアッパーだぜ!(ニカッ!)」
たがジャンボォがゆっくりと立ち上がる
ジャンボォ「うおぉぉぉぉぉぉ!」
ジャンボォの3つの目が発光しはじめた!!
B.Bチョップ「・・そこまでだ!」
第二議題は突然そこで終了となった・・
Copyrights(C)2013 ONION FIGHTS All Rights Reserved.